合唱指揮者・YouTuberの橋爪大輔さんが、 動画インタビューを作って下さいました。 PARKS KIDS ENSEMBLEについてお話しましたので、
ぜひご覧いただきたいです! (僕は今のところ39歳です(笑)。 来週いよいよ40歳。)
今日は、この動画の補足を少し書きたいと思います。 あと、インタビューで話したことによって、
どんどん言葉が湧き出てきたので、話したいことを追加でここに記します。 名称について。 PARKS KIDS ENSEMBLEの「PARKS」は勿論、僕の名前でもあるんですが、 「こどもたちが自由に集まって遊べる音楽の公園」という意味を込めています。 対象のこどもについて。 吹奏楽部の話とか広く話していますが、
PARKS KIDS ENSEMBLEで基本的に考えているのは、
幼児から小学生くらいを想定して「こどもたち」と呼んでいます。
しかし、そうではない学齢のこどもたちや、なんだったら大人たちに対しても
同じことを思っています。 音楽における技術について。
子どもたちと音楽やる時に「できる・できない」とか「上手・下手」とか
という考え方に違和感を持っているというような話をしましたが、
これは、音楽表現における技術をないがしろにしたり軽視しているわけではありません。
音楽を専門に教える機関では技術の習得が目標なのは当然ですし、
学校のクラブ活動などでも、技術の向上によって更に音楽が楽しくなり好きになると思います。知識についても同様です。
本来は。
音楽は、その人の人生の豊かさに深く関われるものだと思います。
なので、幼少期の音楽との出会いというのは、ハッピーであってほしい。
音楽との幸福な時間、単純に言うと「音楽にふれてて楽しい」というのが
「技術や知識を習得して大人が決めた発表曲に挑戦する」よりも先立つべきです。
動画の中で少し吹奏楽部のことも触れましたが、
これも、音楽との幸福な時間が先立っているバンドについては、良いと思います。
むしろ、それが先立っていること、大前提になっていることで、こどもたち自身がそう感じていることで、技術レベルはどんどん向上すると思いますし。
しかし、そうではない場合、音楽との幸福な関係が結ばれる前に自分の意思とは違う訓練を
強要されることは、短期的な結果として目標に到達したとしても、その子の人生の中での音楽との関係でみれば、どうなのでしょう。
これについては、他の考え方も勿論あって良いと思いますし、僕も白黒ハッキリさせたいわけじゃないです。
事実、伝統芸能の家元なんかは、子どもに物心つく前からひたすら体で覚えこませて、その価値や関係は後からついてくる、ということもあります。 先にどんどん良い技術習得のメソッドを与えて訓練して、うまくなって、音楽との良好な関係が後からできあがる例もあると思いますし、コンクールでいい賞をとったことでもっと音楽や楽器を頑張ろうという気持ちになったり。そういったことは勿論あると思います。
僕もそうでしたし。教える立場でもそういう現場にいます。 そこで、こどもたちのハッピーな姿を見ることも勿論あります。
良い教育をしておられるところもたくさんあります。
でも、、そうじゃないところもたくさんあります。
そして、学校のクラブならば、まだ自由意志で参加したりやめたりできるからいいですが、
保育園や幼稚園、小学校など、ある意味逃げ場のないカリキュラムの一環として、いろんなこどもたちがいる中、難しい曲を与えられてガミガミ言われる、、これは悲惨です。 僕も自分自身が幼稚園時代、先生に手を掴まれて無理やり鍵盤ハーモニカの「正解」に指を持って行かれたことを「陰鬱な記憶」として持っています。ハッキリいって嫌でした。 (たまに、息子に同じことやってるんじゃないかと、反省。) 一方で、小学校3年生の時に初めて出会ったソプラノリコーダーが楽しくて楽しくて ひたすら吹いていたこと、家族旅行の車で谷村新司や井上陽水をわけもわからず熱唱してたこと、母親のエレクトーンをでたらめに弾いて遊んだり、姉のEOS(小室哲哉監修のシンセサイザー)でテキトーに曲作って遊んでたりしていたことが、幸福な音楽との関係、原体験として今も息づいています。 この後者の、人生に息づく音楽との関係を、たくさんのこどもたちにPARKS KIDS ENSEMBLEで持ってもらえたら、と願っています。
PARKS KIDS ENSEMBLEは、 技術の習得を第一としていません。
短期的な発表のクオリティも第一としていません。
発表会は、します。技術的なことにも挑戦するでしょう。
しかし、第一は、こどもたちの音楽とのハッピーな関係を築くことです。
上手下手や得手不得手関係なく音楽が好きな気持ちがどんどん育つことです。
自分たちで積極的に自由に音楽をクリエイトすることです。 大人が子どもに音楽を教授するのではなくて、
一緒に遊びながら一緒に音楽を作っていくというスタンスで、
自然と技術や知識や舞台クオリティも上がっていく、というのが理想です。 この理想は口でいうほど簡単じゃないですし、
勿論こちらからの作為的なアプローチも必要ですが、基本理念はそういうことです。
それをできるだけ実現化するための方法を今年から少しずつ
関わりのあるこどもコミュニティで実践しているところです。 とても手応えを感じています。 これを広く実践していきたいです。 2月29日に、自主開催としては最初のPARKS KIDS ENSEMBLEの
ワークショップを開催します。 追ってお知らせします。 しゃべったー! #幼児音楽 #児童音楽 #音楽教育