私は本番では振らないのですが、明日下振り(本指揮者のリハの前に整えておく指揮者)をする件があるので、そのスコアを予習していました。
ワーグナーの楽劇《タンホイザー》より「大行進曲」と、
ヴェルディの歌劇《アイーダ》より「凱旋行進曲」。
この巨匠お二方、実は同い年ということで。1813年生まれ。
タンホイザーはワーグナー32歳の頃の作品(着想は29歳らしい)。
アイーダはヴェルディが57~58歳頃の作品(初演は翌年)。
(ヴェルディがワーグナーを意識してたような話を聞いたことがあるので、ブログタイトルにはVSと書いてみました〜) ところで、アイーダの凱旋行進曲は、演奏によって進行?が違うようです。
実際のスコア通りに進んでいる方がむしろ少ないです。
有名なアイーダ・トランペットの段落が終わった後に、楽譜は「Ballabile」の音楽に進むのですが、すぐにコーラスに飛んだり、「Ballabile」に入っても途中が抜けていたり。
カラヤン指揮ウィーンフィル、ミラノ・スカラ座の映像、 最近のバッティストーニの東急ジルベスターカウントダウン、どれも楽譜の進行が違う!
私はそんなにオペラに明るくないのですが、
こういうことはままあることなんでしょうか。 もうちょっと調べてみます。 ヴェルディでいつも思い出すのは、学生時代に作曲の師匠である田中邦彦先生が、 「ヴェルディのオペラで一番好きなのは何か訊かれたら、僕はレクイエムと答えるよ」
と笑いながら話されていたことです。(勿論冗談。) その時はよくわかりませんでしたが、今は真意がよくわかります。
タンホイザーの方は、まぁ、私があまりワーグナー好きじゃないので、
あまりこれまでも触れてこなかったですが、よくよくスコア眺めてると、
ちょっと好きになりました(笑 最初にクラリネットで出てくるmollの主題がいいですね。 32歳にして、これが5番目の楽劇ということで、それは素直に驚愕です。
良い歌手を見つけるためにパリに引っ越し、とかしたそうですよ。
......オペラ書きたくなってきた。
